わが子がお友だちを叩いてしまったら、どうしてそんなことをするのだろうと、親としてはびっくりしますよね。
気に入らないことがあるとすぐに相手を叩くようであれば、このまま乱暴な子になってしまうのではないか、お友だちに嫌われてしまうのではないかと心配になります。
かといって、頭ごなしに「ダメ!」と叱っても、すぐにはやめられない子もいるでしょう。
子どもはなぜ相手を叩いてしまうのでしょうか?
子どもがお友だちを叩くのはなぜ?
●ストレスを発散するために叩いてしまう
子どもが置かれている環境(幼稚園や保育園など)や家庭の中などでストレスを感じ、それを発散するために人を叩いてしまうことがあります。
園でイヤなことがあった、親に甘えられない、いつも厳しく叱られている、下の子が生まれてやきもちをやく、夫婦ゲンカが絶えず不安になっているなどが考えられます。
●言葉で表現できないために叩いてしまう
まだ自分の気持ちを上手に言葉にすることができないために、先に手が出てしまうことがあります。
たとえば、おもちゃを取られたときにイヤだと言えず、ついお友だちを叩いてしまうなどです。
では、子どもがお友だちを叩いてしまったときには、どのように対応すればいいでしょうか。
親がとるべき5つの対応
(1)すぐに止める
目の前で叩く行為を見た場合は、間に入ってすぐに止めましょう。
叩く前に手を上げそうなところを見た場合は、やさしくその手を握って止めましょう。
親の見ていないところで叩いてしまった場合は、本当に叩いたのかどうかを確認してみます。
(2)叩いた理由を聞いてその気持ちを受け止める
お友だちを叩いてしまった場合、なぜ叩いたのか理由を聞いてみます。
子どもがうまく説明できないときは、よく状況を観察して、「○○されたのがイヤだったのね」と子どもの気持ちを言葉で表現してあげましょう。
子どもが「おもちゃを取られたから」と理由を話してくれたときは、「おもちゃを取られたのがイヤだったんだね」とその気持ちを受け止めます。
(3)叩いてはいけないことを伝える
子どもの気持ちが落ち着いたら、「叩くことはいけないこと」だということを教えます。
ただし、「親が子どもを叩いて痛みをわからせる」という教え方はやめましょう。
「ママだって叩いているじゃないか」と感じてしまい、親の真意が伝わらず、効果がありません。
「叩かれたら、とても痛いし悲しい気持ちになるの。だから相手を傷つけるようなことをしてはいけないのよ」ということを毅然と伝えましょう。
(4)今後どうすればよいかを考えさせる
叩いてはいけないことを教えるだけでなく、今後どうすればよいかを一緒に考えましょう。
などと親が教えてあげることで、子どもは次からはどうしたらよいかを考えることができます。
(5)できたことを認めてあげる
子どもが叩くのではなく、言葉で言えるようになったら、
とそのがんばりを認めてあげましょう。
これによって、子どもは「こうやって言葉で伝えていけばいいんだ」ということを実感でできます。
成功体験を積み重ねていくことで、だんだんと叩くことが少なくなっていくでしょう。