子どもが言葉を覚えたてのころは、片言を話す様子を見て、かわいいと感じましたよね。
しかし、子どもが「バカ」「アホ」などの乱暴な言葉を使うようになると、親は驚きと悲しみでいっぱいになります。
また、言葉づかいが悪いと、おともだちに嫌われてしまったり、トラブルも増えるので心配ですね。
子どもはどうして乱暴な言葉を使うのでしょうか?
どうして子どもは暴言を吐くのか
●覚えたての言葉を使いたがるときがある
子どもが成長してくると、いろいろな言葉を話し始めます。
親や年上の兄弟など、身近な人の言葉をまねしたり、テレビやゲームの影響で使ってほしくない言葉も覚えていくようになります。
自分でも意味がわからずに、覚えたての言葉を言ってしまうことがあります。
このとき、子どもには悪気はなく、ただおもしろくて言っていることが多いのです。
●相手の気を引きたい
相手から注目されたい、相手に甘えたいなどの気持ちがあると、気を引くために乱暴な言葉を言ってしまうことがあります。
●ストレスを発散するため
心の中に抱えている不満や悲しみ、ストレスなどを吐き出すために暴言を吐くことがあります。
暴言はいわば、子どものSOSのサイン。「ボクのことをわかってほしい」「受け入れてほしい」という思いを外に出して訴えているのです。
子どもが暴言を吐いたときの対処法
(1)言われた相手の気持ちを教えてあげる
「言われた人はとても悲しい思いをしているよ」「相手はとっても傷ついていると思うよ」と相手の気持ちを教えてあげましょう。
相手の気持ちや立場がわかるようになると、子どもは自分の行動を反省して、乱暴な言葉を言わなくなっていきます。
(2)頭ごなしに厳しく叱らない
なぜ子どもがそんな言葉を言ったのかを考えずに、「そんなこと言ったらダメでしょ!」「相手の気持ちを考えなさい」「悪い子ね」などと頭ごなしに叱ってしまうと、「どうせママはボクのことをわかってくれない」とさらに反抗的な態度をとることがあります。
まずは、言ってしまった理由を聞いてみましょう。
(3)子どもの気持ちに寄り添う
相手に対して子どもがとても怒っている場合、次のような声かけで子どもの気持ちに寄り添いましょう。
この他にも、子どもとの時間を増やす、子どもに甘えさせてあげる、スキンシップをとるなどの方法も有効です。
子どもの心が落ち着き、心が満たされてくると、暴言も少なくなっていきます。
(4)親の気持ちを伝える
子どもに乱暴な言葉を言われたときに、それに言い返してしまうと、事態がさらに悪くなってしまいます。
親は応戦するのではなく、自分の率直な気持ちを子どもに伝えましょう。
などと、子どもを責めるのではなく、親の気持ちを伝えます。
子どもが親を傷つけてしまったと思えば、どのようにしたらよいか、自分で考えて行動するようになります。
(5)どうしたら良かったのかを考えさせる
乱暴な言葉を言う代わりに、どのようにしたら良かったのかを子どもと一緒に考えてみます。
というように、子どもが話しやすい状況を作り、お互いに意見を出し合ってみます。
こうすることで、次に同じようなことが起こった場合に、子どもが自分で対処することができるようになります。