子どもの幸福度が最低レベルの日本
先日、衝撃的なニュースを見ました。
国連児童基金(ユニセフ)は3日、先進・新興国38カ国に住む子どもの幸福度で、日本は生活満足度の低さ、自殺率の高さから「精神的な幸福度」が37位と最低レベルだったとの報告書を公表した。
日本は豊かな国と思っていましたが、子どもたちの幸福度はとても低いのです。
また、内閣府の「子ども・若者白書」では、日本の若者の自己肯定感が諸外国と比べて低いことを発表しています。
日本の若者は諸外国と比べて、自己を肯定的に捉えている者の割合が低く、自分に誇りを持っている者の割合も低い。
アメリカ、イギリス、ドイツ、フランスなど、先進国の若者の自己満足度が70~80%であるのに比べて、日本はわずか45%しかありません。
(出典:平成26年版子ども・若者白書[図表2])
コロナ禍による子どもたちへの影響
また、今年はさらに新型コロナウィルスによって、学校の行き渋り、怒りっぽい、情緒が不安定など、子どもたちの心と体に影響を与えているようです。
3月から数か月間、ステイホームとなった新学期。
学校は休校となり、子どもたちはずっと家で過ごすことになりました。
そんな中、「学校からの宿題が全部できなかった」「親から叱られることが多くなった」などの状況から、このように感じている子もいるようです。
「どうせボクは…」
「ワタシなんか…」
自分はダメな人間だと感じ、その結果、自分に自信が持てず、自己肯定感が低くなってしまうことに。
この「自己肯定感」という言葉は、最近では広く知られるようになり、今やめずらしい言葉ではなくなりました。
自己肯定感とは、「自分は大切な存在だ」「自分は生きているだけで価値がある」「自分は愛されている」「自分のことが好き」と自己を肯定する気持ちのことです。
自己肯定感を高めると自信が持てるようになる
自己肯定感が低い子は、「自分は何をやってもダメ」「自分にはできっこない」「どうせうまくいかない」と物事をあきらめてしまったり、心に不安や心配、ストレスを抱えがち。
一方、自己肯定感が高い子は、「自分のことが好き」「自分は大丈夫」「自分に満足している」と感じていて、自信に満ちあふれ、多少のストレスにも負けない強い心を持っています。
新型コロナウイルス感染症の影響で不安やストレスを抱え、自己肯定感が低くなりがちな今、子どもたちに必要なのは、まさに自己肯定感なのです。
どうすれば自己肯定感が高まるの?
自己肯定感は、「親が子どもの心を愛情で満たしてあげる」ことで高めることができます。
とはいえ、大人でも大きなストレスとなった新型コロナウイルス。
親だって大変なのに、そのうえ「子どもの自己肯定感を高めるなんてムリ!」と感じることもありますよね。
そんなときは無理せずに、余裕のあるときに「できることをできるだけ」やってみましょう。
次に、子どもの自己肯定感を高めるのに簡単にできる具体的な方法を紹介します。
1秒でできる!子どもの自己肯定感を高める方法
●子どもに「大好き」と言う
●「スゴイ」「さすがだね」とほめる
●子どもの話にあいづちを打つ
●子どもと目があったらニッコリ笑う
●スキンシップする(ハグ、頭をなでるなど)
「大好き」「スゴイ」「さすが!」がなかなか言葉にして言えない場合は、ポストイットやメモなどに書いて置いておくのもいいですね。
また、子どもが何か話しかけてきたら、「うんうん」「へぇ~」「そうなの~!」と少し大げさなくらいにあいづちを打って聴いてあげると、子どもは「自分のことが受け入れられた」「自分は愛されている」と感じることができます。
実は、「子どもと目があったらニッコリ笑う」には、私にもうれしいエピソードがあります。
次男が小学生だったころ、「お母さんはボクと目が合うといつも笑ってくれるからうれしい」と言われたのです。
普段何気なくやっていたことなのですが、「え、そんなことで喜んでくれるんだ」と正直驚きました。
このとき、「ニッコリ笑う」は親の愛情を伝えるのにとても効果のある方法なんだなと思いました。
また、「スキンシップ」は親の温もりが感じられ、子どもに幸福感をもたらします。
ここに挙げた方法は、どれも今日から今すぐにでも始められる方法です。
ですが、もし気持ちの余裕がなくて「今日はできなかった」としても、思い悩む必要はありません。
「自分が今できることをできる分だけ」試してみてくださいね。
さらに、「ココロ貯金」という方法を使うと、子どもの心に親の愛情がザクザク貯まっていきます。